今回は日銀政策金利と米国PMI発表があったので、その時のドル円(USDJPY)トレードを振り返る。そしてその間に欧州のPMI発表もあったので、それも多少影響していると思われる。
長期足のチャネルラインにタッチしてきたので、いよいよ下落相場に入るかも知れないと予想できそう。
今回はチャネルラインの引き方が肝だった。そして、米国10年債利回りのチャートの相関性が今までとは変わってきたことに注目したい。
いつものようにGMOクリック証券FXトレードで、チャート分析はTrading View。
ドル円(USDJPY)長期足チャネルラインの通常スケールとログスケール(log)のタッチの違い
まず、ドル円(USDJPY)の4時間足チャートで下図の様に斜め線、またはチャネルラインを引いてみる。
これは通常スケールで引いたもの。
2022/07/22時点では斜め線にタッチしていない。
しかし、これをログスケール(log)で斜め線を引いてみると斜め線にタッチした。
さて、ドル円トレードにはどれだけの人が通常スケールでトレードしているのか、またはログスケールでトレードしているのかによって、この後このラインを下抜けるのか、またはリバウンドするのかが分かるのかも知れない。
普通はチャネルラインを引くならログスケールだと思うけどね。
4時間足のログスケールで改めてチャネルラインを引いてみる
では、4時間足チャートで、改めてログスケールでチャネルラインを引き直してみる。
すると、下図の様になり、最初、青い斜め線を割ったので下抜けるかと思いきや、逆に上昇していき、緑色のチャネルラインが引けるようになった。
そのラインも割ってきて、ついに紫色の長期足チャネルラインにタッチしたという状態。
これを明確に割れば、本格的な下降相場が予想されるが、強烈なリバウンドも大いに予想できる。
日銀政策金利発表から米国PMI発表までのドル円チャートと米国10年債利回りチャートの比較
では、2022/07/21 の日銀政策金利発表から2022/07/22米国PMI発表までのドル円のチャートの動きと、米国10年債利回りチャートを見てみる。(15分足)
まずは、ドル円チャートから。
下図の様に、緑色のチャネルラインを少し割って戻って、日銀政策金利発表後も上がり続けたが、139円に返り咲く前に2022/07/21 21:30からの米国フィラデルフィア連銀景況指数発表が1.7という予想に対して-12.3という極端に悪い数値だった。そして、新規失業保険申請件数も23.9万件という予想に対し、25.1万件と予想を上回って悪い数値だった。
また、米国景気先行指数も-0.5という予想に対し-0.8という悪い数値で、さらにドル円が急降下し、明確に緑色のチャネルラインを割ってきた。
その後、日本の消費者物価指数が予想通りだったこともあり、一時上昇したが、欧州PMI、米国PMIが50という節目を切る悪い数値だったために急降下したという相場だった。
では、米国10年債利回りチャートを見てみる。
今までの流れでは、日本の金利は現状維持なので、米国金利が上がればドル円も上がるという状態だったが、今回も米国フィラデルフィア連銀景況指数発表から米国10年債利回りチャートの下落と共にドル円も下がっている。そして、水平抵抗線にタッチした状態。
日銀政策金利発表時のドル円トレード
以前2022/06/17の記事で紹介したように、前回の日銀政策金利発表は11:40頃だったが、今回は12:04頃だった。いつも思うが、発表時間は固定して欲しいものだ。
下図の様にドル円(USDJPY)の1分足チャートを見てみると、政策金利は-0.1%という予想どおりの現状据え置きだった。発表直後は上に跳ねたが、その後急降下して、138円を瞬間的であるが割ってきた。そして、その後は3分の2くらいまで戻した。
以前2022/06/17の記事で紹介したように、今回も行って来いすると予想していたので、初動のポジションは見送って、下落しそうなときにショートして、予想通りの利益が取れた。
金利が米国より圧倒的に低いのに、なぜここまで急落したのかはわからない。
その後の15:30からの黒田日銀総裁の会見ではある程度下げたが、前回の日銀政策金利発表と同様、その後もジリジリと上昇していった。よってロングすることになる。
また139円に返り咲くのかと思ったが、下図の様に青いチャネルラインを引くと、139円までには達しないと予想できたので、チャネルラインにタッチする直前でロングポジションを利確した。これは大正解だった。
米国PMI発表までのドル円トレードでチャネルライン引き直す
次に、その後の下げ相場を1分足チャートで見てみる。
2022/07/21 21:30 に米国フィラデルフィア連銀景況指数発表があったが、これは足したことは無いと思っていて、ユーロドルトレードに専念していたので無視していたが、後でチャートを見返してみると結構重要な指標だったのだと思う。
下図の様に米国フィラデルフィア連銀景況指数発表を切っ掛けとして下げ相場が始まっている。
1.7という予想に対し、-12.3とい大幅に悪い数値だった。
それから米国市場開始を挟んで、23:00に米国景気先行指数発表があり、-0.5予想に対し、-0.8という悪い数値で株価と共に徐々に下がっていった。そして138円を割ったのだった。
ここで、下図の様に1つ目の黄色いチャネルラインにタッチして、5波動で終わったので、これで下降1波が終わったと思った。
そうしたら、深夜に更に下がっていった。
朝起きたら、下図の様にもう一つの黄色いチャネルラインが引けた。
エリオット波動は初心者であるが、これは修正B波かなと思った。しかし、何かおかしい。もしかしたらこれは下げの3波かも知れないと思って注意していた。
結局、その後は下図の様に更に下落し、新たに青いチャネルラインが引けた。これが正解チャネルラインで、その前の黄色いチャネルラインは誤りだったことになる。青いチャネルラインは中間線も効いているので、確実に正解ラインだったわけだ。
このように、波動が何か変だと思ったらチャネルラインが間違いの可能性もあるということだ。
次にある程度戻った後の下落相場を1分足で見てみる。
下図の様に黄色いチャネルラインを引いて5波動でタッチしたから、ここで一旦この下落波動は完成かと思っていた。しかし、下図の様にチャネルラインを更に下抜けて行ったのだ。最近、ドル円はこういう相場を何度も見ている。
先ほどの景気指数と、欧州PMIが悪い数値だったこともあるのか、株価が下がっていくと共に、米国10年債利回りも下落していった。要するに景気が悪いわけだから金利も下げざるを得ないということか。
下図の様に黄色いチャネルラインも割って、22:45の米国PMI発表で、総合PMIが予想の52.4に対し、47.5という悪い数値。特にサービス業が悪かった。これで株価も大幅下落し、金利も下落し、ドル円も急降下した。
そして、改めて青いチャネルラインが引けて、136円を割ってその下限まで下げたというわけだ。そして、長期足の紫色チャネルラインにタッチしたのだった。
この青いチャネルラインは翌朝引けたのであって、トレード最中に引けたわけでは無い。
このように、5波が終わって黄色いチャネルを割ってきた場合は、3波形成中だと思った方が良い。
米国PMI発表時には、下図の様に最初の下降と同じ値幅分伸びると予想したので、逆指値を入れておいたが正解だった。ただ、下図の様にそれよりも大幅に伸びて行ったので、トレード最中に青いチャネルラインが引けていれば、もうちょっと握れていたのかも知れない。タラレバだけど。
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